乳がん相談室マンマニエ(manmaniere)
代表 前田 純
はじめまして。当ページをご覧いただき、ありがとうございます。
私は2006年に看護師免許を取得して以来、一貫して乳がん看護の現場で経験を積んできました。乳腺外科の病棟や外来、放射線治療部などで、多くの乳がん患者さんと関わり、術式選択をはじめとした意思決定支援や、不安や悩みに寄り添うケアを行ってきました。その中で、「その人らしい選択と生き方」をサポートすることの大切さを痛感しています。また、患者さんが安心して治療に向き合える環境づくりにも力を注いできました。

しかし、ずっと乳がんの看護に関わるなかで、他施設から紹介された患者さんが「誰にも相談できずに、一人で悩み続けていた」と話されることがありました。それは、相談の場がなかったというよりも、気持ちをうまく言葉にできなかったり、タイミングを逃してしまったりした結果だったのかもしれません。そうした声を聞くたびに、「相談の場」はあっても「相談に繋がれないまま」になっている方が多いということも実感するようになりました。
さらに近年では、外来の看護師の配置や役割が変わってきたことで、外来で患者さんの話にゆっくり耳を傾けられる時間が限られてきている現状も感じています。こうした現場の体制が少しずつ変化している中で、相談したいと思っても、「忙しそう」「話しかけづらい」と感じて言葉を飲み込んでしまう――そんな小さな我慢や遠慮が、積み重なっていくように思います。医療現場には素晴らしい支援がありますが、それでも制度や枠組みの中で、どうしても支援が届きにくくなってしまうケースがあるのも現実です。
だからこそ私は、病院という場所にとらわれず、もっと自由に、もっと近くで、一人ひとりの乳がん患者さんと向き合える場所を作りたいと思いました。医療現場だけでは届きにくい声を、そっとすくい上げながら、医療現場とつながりを大切にしながら支えていく――そんな想いから、乳がん相談室マンマニエを立ち会げました。
「マンマニエ(manmaniere)」は、医学用語の「マンマ=乳房」と、フランス語の「manière(マニエール)=その人らしく」を組み合わせた造語です。乳がんと向き合う中で、「自分らしい選択ができること」を何よりも大切にしたい、そんな想いから名付けました。
診断直後から治療中、そして治療後のどのタイミングでも、あなたが安心して「あなたらしく」向き合える“居場所”でありたいと願っています。納得して選べるよう、一緒に“あなたらしい答え”を見つけていきましょう。
- 2006年 看護師免許取得、独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター入職
- 乳腺外科含む外科病棟、外科外来・放射線治療部、産婦人科混合病棟(乳腺外科入院体制を構築)に勤務
- 2015年 静岡県立静岡がんセンター 認定看護師教育課程(乳がん看護分野)入学
- 2016年 乳がん看護認定看護師資格取得
- 2019年 がんゲノム医療コーディネーター研修修了
- 2021年 社会医療法人愛生会 総合上飯田第一病院 入職
- 乳腺センター勤務、乳がん看護外来立ち上げ、頭皮冷却療法の体制構築と質向上に貢献
- 2022〜2024年 大学編入。現代マネジメントを専攻し、学士号を取得
- 2025年 ICAA認定リンパ浮腫専門医療従事者資格取得
- 2025年 乳がん相談室 マンマニエ(manmaniere)開業